制御棒のトラブルはいまでも起きている

制御棒のトラブルはいまでも起きている

制御棒の引抜きや落下・飛び出し,ポジションの異常などは現在も起きており,「過去の事故」というわけではありません.

2001年4月から2006年3月に発生が公表されている事故・故障の中から,制御棒や制御棒駆動装置にかかわるものをリストアップしました.うすい桃色で色分けしたのは,制御棒の動作異常や位置確認ができないという事故です.
制御棒や制御棒駆動装置にかかわる事故・故障(2001.3–2005.3)

表には加えてありませんが,2006年度になってからも制御棒の破損や動作異常の事故は報告されています.たとえば,

2006.04.28 (福島第一)6号機制御棒位置指示系に関する警報の発生の調査結果について
www.tepco.co.jp/fukushima1-np/b45603-j.pdf

2006.05.15 定期検査中の3号機における制御棒位置表示に関する警報の発生について
www.tepco.co.jp/nu/kk-np/press_kk/2006/pdf/18051501.pdf

は,どちらも沸騰水型炉で起きた事故ですが,今回あきらかになっている事故とよくにています.臨界事故,出力逸走事故(暴走事故)につながりかねず,重大視されなくてはなりません.