核燃料サイクル。この事業にいったいいくらかかるのでしょうか。実は核燃料サイクルを推進している国や原子力事業者をふくめ、誰も知りません。

現在、国や原子力事業者が想定している核燃料サイクルでは、使用済みのMOX燃料も再処理して、取り出したプルトニウムを燃料として使うことになっています。しかし、使用済みMOX燃料は放射線量が通常の使用済み燃料よりもさらに強いため、六ヶ所再処理工場では取り扱いができません。

そのため、少なくとも、六ヶ所再処理工場と六ヶ所MOX燃料工場にくわえて、新たに第二再処理工場、第二MOX燃料工場が必要になります。

仮に、六ヶ所再処理工場と六ヶ所MOX燃料工場の想定コストが、そのまま第二再処理工場と第二MOX燃料工場のコストになると考えると、この４つの工場の総費用は約32兆円ということになります。