コラム「風車」2020年7月

 茨城県議会は6月23日、「いばらき原発県民投票の会」が8万6703筆の署名を付して県に直接請求、知事が提出した、東海第二原発再稼働の是非を問う県民投票条例案を反対多数で否決した。
原発・核燃料サイクル施設をめぐる都道府県レベルの住民投票条例案が成立した例は、残念ながら未だない。とはいえ、かつては頭ごなしの反対意見をつけて条例案を提出していた知事も、近年では12年の静岡県知事、13年の新潟県知事のように問題点を指摘しつつも賛意を表する例があり、昨年の宮城県知事も実質反対ながら「意義を大変重く受け止める」と言わざるをえなかった。
茨城の大井川和彦知事は、自民党の要求に逆らってまでも、反対を表明できず、住民投票も「選択肢の一つ」としている。「県民投票の会」がていねいに疑問に答えているせいもあるが、やはり福島原発事故以降の世論動向を無視できない。
他方で、そうだからこそ、県民投票=原発反対と見られることには注意が要る。『はんげんぱつ新聞』に取り上げないほうがよいとする考え方もあるかもしれない。否。もっと積極的に、原発反対の中身をより豊かなものにするのが「話そう 選ぼう いばらきの未来」という県民投票条例制定運動なのだと広く訴えることにこそ意味があるとの考え方もありそうだ。