コラム「風車」2008年2月

「風車」2008年2月号

3面掲載の「全国エネキャラバン」は、東京では資源エネルギー庁の単独主催だったものが、他の地域では地元新聞社が加わるという。申込先は各新聞社となった。

東京では全国地方新聞連合会のホームページ、住所、FAX番号が申込先とされていたが、同連合会の名は出てこない。なぜ明記しないのかとエネ庁に問い合わせたところ、申込先は同連合会ではないとの答だった。同じ住所に「地域力活性化研究室」なる会社があり、そこが事務局だとの説明である。

エネ庁の契約先は広告代理店の電通で、電通がさらに下請けの契約をするのに任意団体の連合会でなく、株式会社の研究室を窓口としたらしい。というか、そのために電通と連合会がつくった会社なのだろう。

エネ庁側は新聞社の社会的信用を利用し、新聞側はキャラバンの採録広告で収入を得るしくみである。不思議なのは、連合会の名をあくまで隠そうとすることだ。問い合わせに「連合会のことは知らない」と答えたエネ庁は、各新聞社を前面に出しつつ、ホームページやFAX番号に連合会のものを使っていた痕跡を消してしまった。

さて、3面紹介の「取組の強化策」の案を小委員会がまとめた直後の総合資源エネルギー調査会原子力部会は、新しい委員を迎えた。高橋雅博・全国地方新聞社連合会会長である。