調査レポート「東海第二原発の再稼働は電力消費者に資するか ー東海第二の売電単価は卸電力市場価格や過去の原発発電コスト試算の2倍になる恐れもー」

現在、原子力規制委員会で議論されている日本原子力発電株式会社の東海第二原発の再稼働について、コスト面から再検討を行った結果、東海第二原発の売電単価は、卸電力市場の2018年平均スポット価格や過去の原発発電コスト試算の2倍になる恐れがあることがわかりました。詳細は以下をご覧ください。

タイトル東海第二原発の再稼働は電力消費者に資するか
ー東海第二の売電単価は卸電力市場価格や過去の原発発電コスト試算の2倍になる恐れもー
概要
  • 日本原子力発電は所有する東海第二発電所の再稼働のために巨額の投資を行う必要があるが、この投資は電力消費者の利益にかなうか、おもにコスト面から検討した。
  • 日本原電の売り上げは9割以上が売電によるもので、純利益は東日本大震災以前の2001~2010年度平均で約15億円であった。東海第二は大震災以降、発電していないが、東海第二の電気を受電する東京電力と東北電力は日本原電に7年間で計3,947億円を支払ってきた。
  • 日本原電は東海第二の安全対策費を1,740億円と見積もっており、これ以外に対テロ等の費用が必要となる。仮に大震災前の利益水準を回復できたとしても、この投資を回収することはできない。
  • 大震災前の東海第二の売電価格は11.74円/kWh(2005~2010年度平均)であった。これに追加安全対策費等を上乗せした場合、売電価格は14.64円/kWhとなった。さらに、東海第二の再稼働までの間、東京電力と東北電力が日本原電に支払った料金を勘案すると、19.65円kWhとなった。
  • 日本卸電力取引所のスポット市場の2017年度平均システムプライスは9.72円kWhであった。また経済産業省の審議会が2015年に行った試算では原発は10.1~円/kWhと見積もられていた。
  • 東海第二の売電価格は市場価格や過去のコスト試算に比べ大幅に高くなる恐れがある。電力消費者の利益という観点から、東海第二の再稼働は再考するべきだ。
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