「核のゴミ」地層処分問題の全国声明に取り組む会による常陸大宮市の文献調査への要請
「核のゴミ」地層処分問題の全国声明に取り組む会が、茨城県常陸大宮市での文献調査に関する要請を9月5日に発表しました。以下、紹介します。
www.chichibu.ne.jp/~sekine-kz56/zenkokuseimei/top/hitachiohmiya.pdf
※この要請は「核のゴミ」地層処分問題の全国声明に取り組む会が発表したもので、原子力資料情報室との共同声明ではありません。声明の広報に協力したものであり、ご留意をお願いします。
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常陸大宮市長・市議会議員様
常陸大宮市は国からの文献調査に関する申し入れに対して慎重な対応をお願いします
私たちは『「核のゴミ」地層処分問題の全国声明に取り組む会』の世話人です。この会は、2023年 10 月 30 日に、300 名を超える地学専門家が賛同した「世界最大級の変動帯の日本に、地層処分の適地はない-現在の地層処分計画を中止し、開かれた検討機関の設置を-」の声明を別紙のとおりに発出しました。この声明で示したように、日本列島は地殻変動に富んだ不安定な地質状況にあります。
常陸大宮市も例外ではなく、その外縁部に棚倉破砕帯という第 1 級の構造線が確認され、活断層の一つに指定されています。この断層は大きな破砕帯(断層によって形成された脆弱な地層)をもつことから、常陸大宮市を含む広範な地域において将来的に大地震が引き起こされる危険性を無視することはできません。西側をしめる中生代付加体(海洋プレートの動きで変形した地層)には多くの断層帯と破砕帯があることから、巨大な地下施設の建設には不向きと考えられています。地震についても M7.2(1895 年/霞ケ浦附近)、M7.0(1921 年/竜ケ崎付近)、M7 クラス(1970年/那珂川下流域)など規模の大きな地震が頻繁に発生しています。また 2011 年の東日本大震災が発生した太平洋沿岸域に近接していることも忘れてはなりません。
地下 300m 以深に埋められる高レベル放射性廃棄物は、自然状態と同等の安全なレベルになるまでに約 10 万年を要します。この間に上記のような地殻変動の影響による保管容器の破損、保管容器の劣化、それによって起きる放射能漏れの危険性はきわめて高いと考えられます。さらに漏洩した放射性物質が地下水を経て人間の生活領域にもたらされる可能性も否定できません。以上のように地震・地質・地下水のさまざまな見地から、常陸大宮市の環境保全と未来への安全について熟慮いただき、文献調査に関して慎重に対処していただきたいと思います。
8 月 31 日における常陸大宮市への国からの文献調査申し入れに際しては、事前に準備が行われてきたものと推測されますが、その過程において市民不在のまま進行してきたことを深く憂慮します。
今回の国からの申し入れに対し、以下に配慮した対応をとっていただきますようあらためてお
願い申し上げます。
1.常陸大宮市における地質状況について、考え方の異なる専門家を招き、市民、住民に説明する
機会を確実に設けること。
2.外国では受け入れ決定過程において、ていねいな説明と議論の場をつくり、市民、住民の意
見を十分に汲み上げながら、その受け入れ可否を決めている例があります。文献調査受け入れの
可否を決定する前に、市民参加による十分な討論の場をつくり決定すること。
以上の 2 点を実施いただき、長期的・大局的な見地から、未来世代にも応えられる決定を下し
ていただくようお願い申し上げます。
2026 年 9 月 5 日
「核のゴミ」地層処分問題の全国声明に取り組む会世話人
連絡先:赤井純治(ja86311akai@gmail.com)
岡村 聡(okamura.satoshi@s.hokkyodai.ac.jp)
関根一昭(sekine-kz56@chichibu.ne.jp)

