青森県知事
三村申吾　様

要請書

原子力資料情報室
2006年11月２日（青森県に提出）

　原子力資料情報室に、「使用済み燃料の輸送において、輸送容器などに放射能汚染があったにもかかわらず、公表されていない情報がある」、との情報提供がありました。汚染状況は必ずしもはっきりしませんが、原因次第では伝搬や拡大の恐れもあると考えられます。つきましては、下記の点について調査の上、公表することを求めます。

１．六ヶ所再処理工場の使用済み燃料受け入れ施設への使用済み燃料の輸送に関して、輸送容器やクレーン設備および輸送車両などで、輸送の法令の基準未満か以上かによらず、これまでに放射能による汚染事例があったか、なかったか。あった場合にはその事例をすべて明らかにされたい。

２．県の担当者による立ち会い、放射線検査および汚染検査は、どの場所でどのような体制で行われ、その結果はどのような方法で記録されているのか、説明していただきたい。また、県への通報・連絡の基準はどのようなものか、明らかにされたい。

【原子力資料情報室への情報提供の概要】

１）今年10月に行われた使用済み燃料の輸送において、輸送容器に関するトラブルがあったが、輸送終了後の日本原燃および電力各社によって出されるプレスリリースなどでは公表されていない。

２）むつ小川原港において、輸送容器を運搬する際に使用する吊り具の容器の把手（とって、トラニオン）と接触する部分に放射能汚染が見つかった。表面の汚染密度は、輸送に関する法令の基準未満であった。

３）日本原燃の施設内で、輸送容器の受入時に表面のスミヤ検査（ふき取りによる放射能汚染検査）を行なったところ、容器の表面（トラニオン）からも汚染を検出した。汚染が見つかった輸送容器は複数であった。

４）輸送容器のふき取りを行なったのち再度スミヤ検査を行ない、表面の汚染密度が検出限界未満になったところで、受け渡しが完了した。

５）搬出元の港湾施設の吊り具でも汚染が確認された。原子力発電所の該当基の中の燃料取り扱い施設には汚染は見つかっていない。

※放射線管理区域から持ち出す物品については、表面汚染限度は４ベクレル/平方センチメートル（4Bq/cm2）と定められている。

以上。

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日本原燃株式会社
取締役社長　兒島　伊佐美　様

要請書

2006年11月２日
原子力資料情報室（日本原燃に提出）

　原子力資料情報室に、「使用済み燃料の輸送において、輸送容器などに放射能汚染があったにもかかわらず、公表されていない情報がある」、との情報提供がありました。汚染状況は必ずしもはっきりしませんが、原因次第では伝搬や拡大の恐れもあると考えられます。つきましては、下記の点について調査の上、公表することを求めます。

１．六ヶ所再処理工場の使用済み燃料受け入れ施設への使用済み燃料の輸送に関して、輸送容器やクレーン設備および輸送車両などで、輸送の法令の基準未満か以上かによらず、これまでに放射能による汚染事例があったか、なかったか。あった場合にはその事例をすべて明らかにされたい。

２．日本原燃の放射線検査および汚染検査は、どの場所でどのような体制で行われ、その結果はどのような方法で記録されているのか、説明していただきたい。また、県への通報・連絡の基準はどのようなものか、またどように公表されるのか、明らかにされたい。

３．仮に汚染が発見された場合、日本原燃と燃料を送り出した電力会社の対応は、どのように対処することになっているのか、明らかにされたい。

【原子力資料情報室への情報提供の概要】

１）今年10月に行われた使用済み燃料の輸送において、輸送容器に関するトラブルがあったが、輸送終了後の日本原燃および電力各社によって出されるプレスリリースなどでは公表されていない。

２）むつ小川原港において、輸送容器を運搬する際に使用する吊り具の容器の把手（とって、トラニオン）と接触する部分に放射能汚染が見つかった。表面の汚染密度は、輸送に関する法令の基準未満であった。

３）日本原燃の施設内で、輸送容器の受入時に表面のスミヤ検査（ふき取りによる放射能汚染検査）を行なったところ、容器の表面（トラニオン）からも汚染を検出した。汚染が見つかった輸送容器は複数であった。

４）輸送容器のふき取りを行なったのち再度スミヤ検査を行ない、表面の汚染密度が検出限界未満になったところで、受け渡しが完了した。

５）搬出元の港湾施設の吊り具でも汚染が確認された。原子力発電所の該当基の中の燃料取り扱い施設には汚染は見つかっていない。

※放射線管理区域から持ち出す物品については、表面汚染限度は４ベクレル/平方センチメートル（4Bq/cm2）と定められている。

以上。