福島第一原発関連データ
●福島第一原発港湾内魚介類の分析結果
東京電力は福島第一原発の港湾内および20km圏内海域で魚介類の採取・分析を行い、Cs-134・Cs137・Cs合計をPDF形式で発表している(港湾内は2012年10月から)1。ここでは港湾内の魚介類のCs合計の濃度(Bq/kg)推移を示した(N.D.(検出限界)は測定によって異なるが、数Bq/kg程度)。
これまで低下傾向にあった濃度は、2020年を底に下がりどまっている。
●福島県避難者数の動向
福島県の避難者数および避難指示が解除された区域の居住者数、小中学校生徒数の推移を示した。
福島県の避難者数は県内・県外避難合計24,639人(2025年2月時点)と報告されている。ただし自主避難者は統計がとられず、また避難指示解除が進むと、避難が継続していても統計上は除外され、政府統計では避難の実態が把握できない。実際の避難状況はどうか。旧避難指示区域の住民登録数と実際の居住者数を見ると、38,606人の差がある。自主避難者も含めればさらに多くが今も避難生活を送っている。現状の統計は実態が把握できず、復興の偽装となっている。
福島県の旧避難指示区域の小中学校生徒数は事故前の8,348人から1,241人へと大きく減少した。ただし避難指示解除や特定復興再生拠点区域の設定に伴い2018年の863人からは増加傾向にある。
(松久保 肇)
1:www.tepco.co.jp/decommission/data/analysis/archive/index-j.html