なぜ たたかうのか みなおす
東日本大震災、福島第一原発事故以来、リバイバルの声が制作者の倉岡明子さんの元に寄せられていた
『六ヶ所人間記』『夏休みの宿題は終わらない』と、新たに制作された『だから まいにち たたかう』が、10月3日、4日に、日比谷図書文化館、地下一階大ホールにて上映されます。
『六ヶ所人間記』では前共同代表の高木仁三郎も制作に協力していました。貴重な長編記録映画をこの機会にどうぞご覧ください。
主催:アーヤ・映画で学ぶ 倉岡明子
お問い合わせ:akkuraoka@gmail.com 070-2179-4785
参加入場料:各作品1,000円、中学生・高校生500円、小学生以下無料
各作品完全入れ替え制
会場:日比谷図書館 東京都千代田区日比谷公園1番4号
<10月3日:土曜日> 入れ替え3本上映
六ヶ所人間記 2’51(字幕付き)
開場 10:20 開映 10:45 終映 13:36
夏休みの宿題は終わらない 2’10(字幕付き)
開場 13:40 開映 14:10 終映 16:20
だから まいにち たたかう 1’55(字幕付き)
開場 16:25 開映 16:55 終映 18:50
<10月4日:日曜日> 入れ替え2本上映
夏休みの宿題は終わらない 2’10(字幕付き)
開場 10:30 開映 11:00 終映 13:10
六ヶ所人間記 2’51(字幕付き)
開場 13:15 開映 13:45 終映 16:36
本年2015年は青森県が六ヶ所村に核燃料サイクル施設立地(原子力発電所から出る使用済み核燃料を再処理する施設、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物施設等々)を正式に受託した1985年から30年を経過した年にあたる。
数年来40歳以下の方々から六ヶ所人間記の作品名は聞いた事がある、ぜひ観たいと言われていた。また東日本大震災、福島第一原発の事故以来、多くの知人友人から六ヶ所人間記、夏休みの宿題は終わらないのリバイバル上映会が要請されていた。確かに2015年40歳の方々も30年前の1985年にはまだ十歳。本年50歳以下の方々にとってはほぼ未見の作品であるに違いない。この30年目の機会に、当時の六ヶ所村の人々が迫り来る村の変貌をどのように感じ、考えていたのか、多くの方々に観て知って頂きたく今回の上映会を企画した。
両作品の中で貴重なご意見を述べていただいた方々の多くはすでにお亡くなりになられた。六ヶ所人間記は1982年より1984年の3年間に村人を訪ね歩いた記録である。むつ小川原開発を巡りすでに村は賛否両論で二分されていた。1984年、村人の生活を取材する中で、核燃料サイクル立地案が公表される。六ヶ所村そして青森県民は要請の受け入れを巡り推進派、反対派と再度二分され、村人の生活は大きく揺れた。当時の六ヶ所村村民の声に再度じっくり耳を傾けてみたい。この度は現地の人々の方言に字幕をつけた。
また英仏の再処理工場周辺に住む人々を記録した夏休みの宿題は終わらないは、1988年夏、小学生の息子を伴った一ヶ月の旅の記録である、当時、フランスはラ・アーグ再処理工場が出来てから20年が経過していた。イギリスは30年以上である。長い年月が経過していたにも拘らず、チェルノブイリ原発事故2年後でもあり、周辺住民は力強く反対運動を継続していた。英国では白血病に苦しんだ人々の証言が得られた。
1985年の六ヶ所村人間記、1990年の夏休みの宿題は終わらないの両作品は公開当時多くのメディアで取り上げられ、全国で上映された。
1986年のチェルノブイリ原発事故、2013年の福島第一原発事故にも拘らず2015年8月11日原発の再稼働は開始した。稼働が開始したらもっとも危険な原発になると言われている青森県下北半島の大間原発の建設工事は福島第一原発事故後、中断していたが、すでに2012年には再開されている。六ヶ所村の再処理工場は技術的な問題をかかえ、巨額がつぎこまれたが、幸いにもまだ稼働していない。
本上映3本目のだから まいにち たたかうは上記2作品と異なり、2014年秋に完成したパレスチナの訪問記である。2003年暮れに初めて訪れたパレスチナは衝撃の大地であった。紛争勃発以来、ほぼ70年、イスラエルに占領された土地に閉じ込められている人々、住居を奪われパレスチナの地を追われ未だに難民生活のままの人々。パレスチナ問題の専門家でもジャーナリストでもない旅人による数回だけの短い旅の記録である。2015年パレスチナ問題がますます見えにくくなってきている今、ぜひご覧いただきパレスチナの人々の声にも耳を傾けていただきたいと願う。 制作者 倉岡明子
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六ヶ所人間記(字幕付き) 1995年 長編記録映画
16mm モノクロ 2時間51分
1986年度マンハイム国際映画祭(西ドイツ)で特別賞を受賞。英国エジンパラ映画祭、 香港国際映画祭、 パリ・シネマ・ド・レ工ルなどに正式出品される。
制作・構成・インタピュー:倉岡明子、構成・現場録音、編集:山邨伸貴、撮影小田博、 整音:久保田幸雄、組集助手:生田聡、ポスター制作:新居田郁夫
☆3年間協力してくれた方達:鈴木志郎康、渡辺公三、若月治、倉岡乾一、山邨玄
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夏休みの宿題は終わらない(字幕付き) 1990年 長編記録映画
16mmカラー・キネコ 2時間10分
制作・インタビュー・翻訳:倉岡明子 監督・撮影 .編集:山邨伸貴、スチール:山邨玄、 ポスター制作:新居田郁夫
当時、ビデオで撮影されたものは映画祭などへ出品は不可能であったがドキュメンタリ一作品でその年の話題作となる。日本映画クラブ推薦。
☆協力:鈴木志郎康、渡辺公三、高木仁三郎、鈴木真奈美、小田博、林加奈子、西谷秀明他
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だから まいにち たたかう(字幕付き) 2014年 長編記録映画
スタッフ: アラピヤ語:ガーダ・ウィダー サミヤ・モハマッド・ハッサン ムハンマド・メガヘッド
山根ヌマン・オマル 富岡リーム 徳永里砂(アラビヤ語監修)
英語:クリストファー・オル(英語監修) ピ・イ・マキン 小澤綾 口バート・シンプソン
音楽:津軽三味線師 渋谷和生 しぶたにかずお 和の音 わのおど
音楽コーディネート:猿ヶ澤誠 金津光信
制作補・音楽導入調整:山邨玄 デザイン制作:C.S.F.WOD 大石賢司 伊東崇 市原佳奈 乾洋史
デジタル カラー 1時間55分
マスター/複製制作:(株)東京光音 樋口幸夫 五十嵐まゆみ 松井大貴
ラッシュから完成まで伴走してくれた助言者:渡辺公三
制作・撮影(2003年一山邨伸貴) 構成・編集:倉岡明子
☆協力(現地の人を除く):高坂和彦 足立正生 オマイヤ・アブード 堀越行清 岡村貴千次郎 松尾晴紀 高橋正則、. 馬込伸吾
/古賀攻 樋口直樹 飯野真理子 鈴木啓之 金城美幸
/井上陽子 川合知代 田中邦子 山邨昌代 笹原康子 吉沢直人 東郷洋 木野真ニ 森山恭平 部田冬樹 鬼嶋勇
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