日本原電：THORP（ソープ）再処理工場へ中学生ツアー募集

■日本原電が、大量の使用済み燃料溶液の漏えい事故が続いているイギリスのソープ再処理の見学ツアーを計画していることが、明らかになった。
▽日本原子力発電（日本原電）は、福井県敦賀市と茨城県東海村のの中学生10人が夏休みにソープ再処理工場などを訪問するツアーを計画し、5月16日から募集を行っている。同社は、敦賀市で敦賀原発（1号機、2号機）、東海村で東海第2原発を運転している。
▽同社は、03年から中学生をイギリスに10日間派遣する事業を隔年で実施している。今年は7月29日からの予定で、ソープ再処理工場などの見学が１日予定されている。費用30万のうち20万円を日本原電が負担するという。
▽募集は、市と村の教育委員会を通じて行われているが、ソープ再処理工場の漏えい事故について日本原電からの説明は何も行われていないようだ。
▽ソープ再処理工場ではいまだに溶液が流出したままで、回収のめどさえ立っていない。ソープの事故は継続している状態で、同工場は数ヶ月以上運転を止めることは確実だ。日本原電は「外部への放射能漏れはないと聞いているので問題はないと考えている。」という。事故の状況がわかっていないのも、またわかっていて募集をしているのなら余計に、主催者として無責任だ。

■関連情報
▼「朝日新聞」関西版
www.asahi.com/kansai/news/OSK200505260033.html