伊方2号炉・原子炉容器入口ノズル部にひび割れ

伊方2号炉・原子炉容器入口ノズル部にひび割れ

 定期検査中の四国電力・伊方2号炉(加圧水型炉、56.6万キロワット)で11月9日、原子炉容器入口ノズル部にひび割れが起きているのが見つかった。
 ひび割れが見つかったのは、一次冷却材が原子炉にもどされる一次冷却材入口配管と原子炉入口ノズルAの溶接部付近である。配管は外径90センチ、肉厚8センチの大きなもので、炭素鋼製のノズルとステンレス製の一次冷却材配管がニッケル基合金(インコネル600系合金)で溶接されている。ひび割れは、ノズル側の内面のステンレス内張りと溶接部の境界あたりに、3箇所(長さ2ミリのものと長さ1ミリのもの2箇所)あるのが確認されている。
 四国電力はこの定期検査中に、溶接部の応力腐食割れの対策として、レーザーを使った応力緩和工事を予定しており、そのための検査を行なっていたところであった。今後、B系についても検査や当初の対策工事を予定している。昨年11月に伊方1号炉でもほぼ同じような場所にひび割れが見つかっている。
 伊方2号炉では、10月10日に余熱除去系の配管(ステンレス製で外径165ミリ、肉厚18ミリ)でも、ひび割れとみられる欠陥(最大12ミリ)が見つかったことが報告されている。

『原子力資料情報室通信』378号(2005.12.1)短信
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