「上関原発を建てさせない祝島島民の会」多田謡子反権力人権賞受賞発表会[2009/12/12]【終】

「多田謡子反権力人権基金運営委員会」から、今年の受賞者に「上関原発を建てさせない祝島島民の会」が選ばれたと連絡がありました。長年の「島民の会」の闘いが、評価されました。(受賞理由は下記参照)本当に、おめでとうございます。

「多田謡子反権力人権賞」は小さな賞ですが、反原発運動関係では、原子力資料情報室の元代表の高木仁三郎、元六ヶ所村長の寺下力三郎さん、同じく六ヶ所村の菊川慶子さんが受賞しており、本当の市民運動のための賞だと思います。

「多田謡子反権力人権基金」については下記参照:
tadayoko.net/

12月12日(土)に、東京で受賞発表会とパーティーが開催されます(どちらも参加費無料です)。
「祝島島民の会」からのお話もあります。
年末の忙しい時期ではありますが、「島民の会」の闘いを応援する沢山の皆さまと一緒に受賞をお祝いしたと思います。
受賞発表会だけでも、パーティーだけでも、大歓迎です。
皆さま、奮ってご参加ください。


第21回多田謡子反権力人権賞受賞発表会のお誘い

1.第21回多田謡子反権力人権賞受賞者の決定

 11月上旬の運営委員会において、28団体・個人の推薦候補者の中から下記の方々が第21回受賞者に決定しました。受賞者の方々には多田謡子の著作「私の敵が見えてきた」ならびに賞金20万円が贈呈され、12月12日(土)の受賞発表会で講演していただくことになりました。
なお、受賞者選考理由は別紙をご参照ください。

(1) 移住労働者と連帯する全国ネットワーク
 (移住労働者・外国人の権利獲得の闘い)

(2) 辻井義春さん (国労組合員で唯一のバッジ着用者)

(3) 上関原発を建てさせない祝島島民の会 (上関原発反対運動)

2.受賞発表会の開催

 受賞者の皆さんをお迎えして、12月12日(土)、東京・総評会館で受賞発表会を開催します。受賞者の方々には講演をお願いしています。
本年も多数の皆さんのご参加をお待ちしております。

(1) 日 時 2009年12月12日(土) 午後2時から5時まで 【終】

(2) 会 場 東京都千代田区神田駿河台3-2-11
  総評会館 2階201号室  (参加費無料)
   http://www.sohyokaikan.or.jp/access/
TEL 03-3253-1771

(3) 議 事
1. 活動経過報告
2. 第21回多田謡子反権力人権賞選考経過の報告
3. 受賞者の講演

3.受賞者を囲むパーティー

 受賞発表会の終了後、引き続き同じ会場で受賞者を囲んで懇親会を開催します。
参加費は無料です。パーティーのみのご参加も歓迎いたします。
(午後5時から7時を予定)

多田謡子反権力人権基金運営委員会

〒 104-0061 東京都中央区銀座8丁目8番1号
出雲ビル4階 東京銀座総合法律事務所内
TEL 03-3573-7737
FAX 03-3573-7189
e-mail web●tadayoko.net ●を@に変えて送信ください。
問い合わせはできるだけe-mailをご利用ください。


第21回多田謡子反権力人権賞受賞者選考理由

(1)移住労働者と連帯する全国ネットワーク
(移住労働者・外国人の権利獲得の闘い)

 在日朝鮮人・韓国人の指紋押捺拒否の闘いなどに触発されて、人間としての権利を奪われている移住労働者・移住外国人の支援にたずさわった人々、移住労働者を組織して闘いはじめた個人加盟労組など、様々な組織が集まって、1997年に移住労働者と連帯する全国ネットワーク(略称・移住連)が発足しました。
 移住連は移住労働者・移住外国人の権利を守り、自立への活動を支え、多文化・多民族が共生する社会をつくるために活動しています。入管法改定反対、外国人の管理・監視を強化する在留管理制度に反対、またDV防止法改定のための闘いなど国政レベルで移住労働者・外国人の権利を擁護する闘いを組織する一方、各地での闘いをふまえた全国フォーラムを開催して闘いを結びつけ、「多民族・多文化共生社会」の実現に向けて奮闘している移住連に敬意を表し、反権力人権賞を贈ります。

(2)辻井義春さん
(国労組合員で唯一のバッジ着用者)

 国労組合員の辻井義春さんは、JR東日本のなかでただ一人、組合のバッジ(国労バッジ)をつけ続け、2002年以降、度重なる出勤停止処分と賃金カット、さらには定期昇給のカットという攻撃にさらされています。
 制服の襟につける1センチ四方の国労バッジは、分割・民営化の過程では新会社への採否を決める項目の一つにされ、JR発足後も、着用者には定期昇給のカットと一時金のカットが繰り返されて来ました。当局・会社の攻撃によって国労はバッジ着用の闘いを継続することが困難となり、組合の機関としては闘いを収束せざるを得ませんでした。
 しかし、どうしても国労バッジをはずすことのできない辻井さんは襟にバッジをつけて働き続けています。2005年には個人として東京都労働委員会に申し立てを行い、2008年、出勤停止処分と賃金減額、昇給カットを撤回せよという勝利命令を勝ち取りました。
 当基金は、職場が資本の専制支配の場と化すかに見えるなかでも、不当にも解雇された仲間たちの事を忘れず、当然の権利を行使し続ける辻井さんに敬意を表し、反権力人権賞を贈ります。

(3)上関原発を建てさせない祝島島民の会
(上関原発反対運動)

 上関原発を建てさせない祝島島民の会は、中国電力が山口県上関町の祝島の集落の対岸に建設を計画している上関原発に対して27年以上にわたり反対運動を繰り広げてきました。原発の危険性、放射性廃棄物問題の未解決、再生可能エネルギーへの転換への逆行などの原発全体の問題点に加え、天然記念物のカンムリウミスズメを含む希少生物の保護、さらには推進派の町長選出のために繰り返されてきた不正転入や買収など数々の問題をはらみながら、中国電力は上関原発建設計画をあきらめず、2008年には公有水面埋め立て許可が出され、政権交代しても原発推進の姿勢を変えない民主党政権の下で、中国電力は埋め立てを強行しようとしています。このような厳しい情勢の中で、反対運動を続ける上関原発を建てさせない祝島島民の会の闘いは、反原発の現在と権力の現在の姿を象徴するものでもあり、心から敬意を表するとともに、さらなる闘いの発展と継続を期待して反権力人権賞を贈ります。