2009/12/16

六ヶ所再処理工場の耐震安全性に関するヒアリング[2009/12/16]【終】

六ヶ所再処理工場の耐震安全性に関するヒアリングが下記日程で開催されます。
年末、何かとお忙しことと思いますが、ご参加お待ちしております。

内容は、六ヶ所再処理工場の真下にある六ヶ所断層に関連するものです。

渡辺満久先生が、六ヶ所断層の活動によって直接的に撓曲した(たわんだ)地層が現れている露頭(崖)を、六ヶ所村内で新たに二カ所確認し、秋の日本活断層学会で発表しました。

この内容を先生に報告していただき、六ヶ所再処理工場の耐震バックチェックでも取り上げるよう、原子力安全委員会と原子力安全・保安院に申し入れます。


六ヶ所再処理工場の耐震安全性に関するヒアリング

日時:12月16日(水)13:00-14:00
   ※12:40-入り口で係りが通行証を配布します。

会場:参議院議員会館第5会議室
   http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm

出席:
近藤正道参議院議員

渡辺満久教授(東洋大学・変動地形学)

原子力安全委員
原子力安全・保安院


【下記は関連資料です】


【日本活断層学会(09年秋)の予稿】
「海成段丘面の変形と六ヶ所断層(六ヶ所撓曲)」渡辺満久
danso.env.nagoya-u.ac.jp/jsafr/taikai/2009/abstracts/2009f_O01.pdf


【東奥日報】2009年10月18日(日)

「活断層の証拠確認」/六ケ所直下

 六ケ所再処理工場の直下に活断層「六ケ所断層」が存在すると主張していた東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)が、同断層が繰り返し活動したことを裏付ける露頭(地表に現れた地層の断面)を確認した?との研究成果をまとめた。11月8日に同大で開かれる日本活断層学会で発表する。
  

 渡辺氏が断層活動の証拠とするのは、六ケ所村尾駮地区の露頭。8万?12万年程度昔に海面近くで形成された海岸段丘(海辺の階段状の地形)の水平な面が、地下深くにある逆断層・六ケ所断層の活動によって、太平洋側に向かってたわむように傾斜した「撓曲(とうきょく)」という現象が確認できるという。

 傾斜は最大で5?6度。新しい地層に比べ古い地層のたわみが大きく、断層活動が繰り返し起きたことを示すと考えられるという。

 総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)は今年6月、渡辺氏の主張を間接的に否定し、再処理工場の耐震性は確保されている?とする原子力安全・保安院の報告書を了承。再処理工場の耐震安全性評価については、国の原子力安全委員会の審議を残すのみとなっている。

 17日に現地を追加調査した渡辺氏は「地層が2度傾くには10回以上の断層活動が必要。断層活動が繰り返し起きた証拠だ」と強調。「原因は逆断層以外考えられない。国や日本原燃は、これまでの評価を決定事項とせず、新しい知見を評価に反映させてほしい」と指摘した。

※写真=活断層の証拠とする地層のたわみについて説明する渡辺教授(17日、六ケ所村尾駮地区)


【東奥日報】 2009年10月18日(日)

耐震確保を強調/原燃

 東洋大の渡辺満久教授が、六ケ所再処理工場直下に活断層が存在する新たな証拠を確認した?と主張したことに対し、日本原燃は17日、本紙取材に「これまでの調査で工場直下に活断層は認められず、施設の耐震安全性に問題がないことも確認済みだ」と強調した。
 

 渡辺氏が指摘する撓曲について、原燃はこれまで、複数ある海岸段丘面が一つの撓曲に見えるだけ?としていた。原燃の齋藤英明土木建築部長は「既に国に調査報告書を提出している。個別の案件については回答しにくい」とした上で、渡辺氏が指摘する露頭については「(階段状になっている)海岸段丘の傾斜の一つを示しているのではないか」と答えた。


【朝日新聞:青森版】11月24日

「六ケ所断層」指摘の教授ら現地観察会

 六ケ所再処理施設直下に活断層が存在する可能性を指摘している東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)が23日、六ケ所村で現地観察会を開いた。原子力資料情報室(東京)の企画で、約20人が参加した。
 地層の断面が地表に露出している同村尾駮地区など3カ所で説明した。渡辺教授によると、本来は水平だった地層が、東側にたわむように傾斜している。傾斜角度は最大6度で、直下の「六ケ所断層」が活動を繰り返した結果だとしている。
 渡辺教授は「太平洋側に向かって急な傾斜になっているのは異常で、活断層があることを示している。日本原燃は想定地震を見直して施設の耐震強化をしてほしい」と述べた。
 こうした指摘に対して、日本原燃は、新たな活断層の存在については否定している。


【河北新報:青森版】2009年11月24日火曜日

再処理事業所直下の活断層の影響 六ケ所村で説明会

再処理事業所近くの露頭で、手前に向かって緩やかに傾く地層を指し示す渡辺教授
 使用済み核燃料再処理事業所(青森県六ケ所村)の直下に活断層があると指摘している東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)は23日、六ケ所村で活断層の露頭の観察会を開き、新たに確認した地表の傾斜と活断層の関連を解説した。

 反核燃団体のメンバーら21人が参加。渡辺教授は6?8月に発見した再処理事業所の北側の露頭で、地表の傾きを紹介。事業所付近から東に向かって約2度、落ち込んでいることを説明した。

 渡辺教授は「事業所の西で水平だった地表が、急激に傾いている。地中で断層がずれた証拠だ」と述べた。

 渡辺教授は昨年5月、別の露頭で見られる地中のたわみなどから、事業所直下に活断層があると主張した。経済産業省原子力安全・保安院は今年6月、事業所の耐震安全性について「問題ない」と結論付け、渡辺教授説を否定している。