六ヶ所再処理工場燃料貯蔵プール:またまた漏水発生

六ヶ所再処理工場燃料貯蔵プール:またまた漏水発生

■日本原燃の公表によると、六ヶ所再処理工場の燃料貯蔵プールで、6月8日漏えいが確認された。
▽6月8日23時20分頃、巡視点検中の職員が、使用済燃料受入れ・貯蔵建屋内のPWR燃料貯蔵プールに続いているバーナブルポイズン取扱いピット(図参照)の漏えい検知装置において出水を確認した。漏えい検知装置では、断続的な出水(約200cc/3分)が続いているという。
▽分析の結果、コバルト60(0.047Bq/cm3)、ホウ素(0.86ppm)、およびトリチウムが確認され、バーナブルポイズン取扱いピットからの漏えいと判断された。
▽日本原燃によれば、今回漏えい事故を起こしたバーナブルポイズン取扱いピットの補修状況は下記のとおり。
<バーナブルポイズン取扱いピットの状況>
平成16年12月    水抜き、切断装置の取替え工事開始
平成17年 5月31日 水張り開始
平成17年 6月 2日 水張り完了

■六ヶ所再処理工場の燃料貯蔵プールは、2001年7月以降漏えいが次々と判明し、施設全体の安全性、日本原燃の品質管理体制が問われ大問題となった。プール全体の大規模な改修工事と施設の総点検が実施され、2004年3月には「品質保証体制点検結果報告書」がまとまられている。これにより、中止されていた使用済燃料の輸送の再開、ウラン試験の実施等が推進されてきた。
再び繰り返されたプールの漏えい事故によって、日本原燃の安全管理体制は、全く信頼を失うだろう。

■関連報道
▽日本原燃(今回の漏えい問題)
www.jnfl.co.jp/press/pressj2005/pr050609-1.html
▽日本原燃(『品質保証体制点検結果報告書』)
www.jnfl.co.jp/quality/index3.html
▽「東奥日報」
www.toonippo.co.jp/news_too/nto2005/0609/nto0609_13.asp