「震源断層上に核のごみ捨て場」、「東洋町は処分地に不適」ー東洋町の最終処分場応募問題に地震研究者が警告ー

「震源断層上に核のごみ捨て場」、「東洋町は処分地に不適」ー東洋町の最終処分場応募問題に地震研究者が警告ー

■東洋町は南海地震震源域の真上

高知県の東洋町(田嶋裕起町長)が、高レベル放射性廃棄物の最終処分場に応募した問題について、地震研究者(石橋克彦神戸大学教授、岡村真高知大学教授)からの警告が相次いでいる。東洋町が、巨大地震の発生が予想されている南海地震の震源域の真上に位置しているためである。日本全体が世界的にみても有数の変動帯にあるが、東洋町は「最悪の場所」というのが両氏の一致した見解だ。このような地域を対象に、住民の意思を無視して最終処分地の選定作業が進められようとしている。原子力環境整備機構と経済産業省は、東洋町に対する処分地選定作業を中止し、放射性廃棄物対策を根本的に再検討するべきである。

【「震源断層上に核のごみ捨て場」:石橋克彦神戸大学教授(毎日新聞掲載論文)】
historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/070318hatsugenseki_ishibashi.pdf

【「東洋町は処分地に不適 」:岡村真高知大学教授(高知新聞)】
www.kochinews.co.jp/0703/070324evening01.htm#shimen1

■南海地震は100~150年ごとに発生すること、東南海地震と連動して発生することが歴史的に明らかになっている。(東南海地震は東海地震とも関連する)

(過去の南海地震)
1707年(宝永地震)は、南海地震と東南海地震が同時に発生。
1854年(安政地震)は、安政東海地震と32時間の差で発生。
1946年(昭和21年地震)は、東南海地震(昭和19年地震)と2年の差で発生。

しかし1946年の地震は規模が小さかったために相当なエネルギーが残っていると考えられ、次の南海地震は100年以内でも発生する可能性が指摘されている。
 
■参考情報

【地震学からみた高レベル放射性廃棄物地層処分について(石橋教授のホームページ)】
historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/chisoushobun.html

【南海地震にそなえる(岡村土研:高知大学理学部防災科学コース内研究グループのホームページ)】
sc1.cc.kochi-u.ac.jp/~mako-ok/nankai/nankai.html

【高知県ホームページ(南海地震に備えて)】
www.pref.kochi.jp/~shoubou/sonaetegood/index.html

【高知新聞ホームページ(南海地震への備え)】
www.kochinews.co.jp/jisin/jisinfr.htm

【中央防災会議(南海地震と東南海地震に関する専門調査会)】
www.bousai.go.jp/jishin/chubou/nankai/index_nankai.html