設計をはるかに超える水平、鉛直の加速度

東京電力は柏崎刈羽原発で観測された地震動の最大加速度に関するデータを公表した。それによると、1号炉の基礎版上で680ガル(水平東西方向)、6号炉の基礎版上では上下方向で488ガル、などを観測したという。いずれも設計値を大きく超えている。

東京電力の報道発表
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現在の段階では原発の安全性が確保されたとはいえない。それは、定期検査中だった柏崎刈羽原発の1・5・6号炉のうち、1号炉の原子炉圧力容器と格納容器のふたが空いたままの状態と伝えられているからである。

今後の余震によって、配管が破損したり、制御棒脱落のような事態がおきたり、というような異常事態がおきないとは限らない。そういう事態がおきたときのために、緊急炉心冷却系や原子炉の停止にかかわる系統の動作・機能確認とともに、放射能の外部放出を防ぐために原子炉圧力容器・格納容器のふたをして備えておくべきではないか。

また、3号炉では原子炉建屋ブローアウトパネルが外れていることも心配だ。さらに、6号炉の内部では放射能を含んだ水漏れも公表された。

原子炉はただ止まりさえすればよいというものではないのは、今回おきた火災によってもあきらかになった。いまの状態では、コントロール下にあるとはとてもいえないのではないか。


リーフレット『地震大国に原発はごめんだ』 PDF
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