女川2号炉・配管減肉穴あきと制御棒ひび割れ(『通信』より)
女川2号炉・配管減肉穴あきと制御棒ひび割れ(『通信』より)
東北電力の女川2号炉(沸騰水型炉、82.5万キロワット)では、気体廃棄物処理系の流量が増加していたことから、5月11日に原子炉を停止して調査したところ、高圧第2給水加熱器Bの排気用配管のエルボ部(L字型に曲がった部分)に穴があいていることが5月23日にあきらかになった。排気用配管は外径約17センチのステンレス(SUS304L)製の管で、穴の大きさは縦10ミリ×横14ミリであった。穴の周りにはデコボコの削れあとがあり、エロージョン(浸食)による配管の減肉が原因と考えられる。
また、女川2号炉で使用中の13本のハフニウム板型制御棒の点検を行なったところ、5本にひび割れがみつかったことも、5月23日に公表された。ひび割れが起きていたのは、制御棒のハンドル部からシース(さや)にかけての部位で、熱中性子の照射量は2.1?3.9×10^21[n/cm^2]と評価されている。同じ型の制御棒でひび割れ発生しているケースに比べて照射量が低い段階でひび割れが発生しており、原子力安全・保安院の指示した対策を見直す必要を迫っている。
『原子力資料情報室通信』384号(2006.6.1)短信より
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