2022/04/13

ALPS処理汚染水、海洋放出決定から一年 市民団体/NGOによるオンライン共同記者会見

政府がALPS処理汚染水の海洋放出を決定してから1年が経過しようとしています。それに合わせ、当室を含む市民団体やNGOが抗議のオンライン共同記者会見を4月13日に実施します。当日は当室の伴共同代表も発言します。以下、プレスリリースの内容です。一般の方は、FoEJapanのYoutubeチャンネルからご視聴できます。

 

プレスリリース

2022年4月8日

2021年4月13日、政府はALPS処理汚染水の海洋放出を決定しました。

政府・東電は、2015年8月に福島県漁連に対して「関係者の理解なしにはいかなる処分も行わない」と約束しました。海洋放出決定後、東電の小早川社長は「約束をほごにするつもりは一切ない」と発言しています。しかし、漁業関係者、消費者をはじめ、福島県内外の幅広い市民が海洋放出に反対する中、着々と放出のための手続きが進められています。

処理汚染水には、トリチウム以外にも、ストロンチウム、ヨウ素、セシウム、プルトニウムなど多くの放射性物質が残留しています。しかし、東電がALPS除去対象の62核種およびトリチウム、炭素14の濃度を測定・発表しているのは一部のタンク群のみです。

現段階で、トリチウム以外の放射性物質が告示濃度比総和1を上回っている水は全体の7割近くです。東電はこれを二次処理し、告示濃度比総和1を下回るようにするとしています。しかし、たとえば、トリチウム以外の放射性物質が告示濃度比総和1を下回るK4タンク群であっても、同様の水をトリチウム排出量が年間22兆ベクレルになるように放出した場合、ストロンチウム90は年間2500万ベクレル、ヨウ素129は年間2億4,000万ベクレルなど膨大な量の放射性物質を排出することになります。実際の放射性核種ごとの排出総量は示されていません。

私たちは、これ以上、放射性物質で海を汚すことに反対します。これ以上汚染水を発生させないために、長期的・抜本的な遮水対策を行い、地下水の流入等を防ぐ措置をとるとともに、処理汚染水を海洋放出するのではなく、大型タンクによる保管やモルタル固化処分を行うことを求めます。

このたび、こうした反対の声を可視化するため、複数の市民団体・NGOでオンライン共同記者会見を行います。ぜひご取材ください。

 

1.日時:2022年4月13日10:00~10:40

2.オンライン会議システムzoom利用。事前登録は以下から:

us02web.zoom.us/meeting/register/tZUsdeirrz4pGdJuGNTe6-gOwYUVUNRgKEQP

(登録後、ミーティング参加に関するメールが自動配信されます。)

3.発言者(敬称略)

織田千代(いわき市在住/これ以上海を汚すな!市民会議共同代表)

片岡輝美(会津若松市/これ以上海を汚すな!市民会議メンバー)

伴英幸(原子力資料情報室共同代表)

鈴木かずえ(国際環境NGOグリーンピース・ジャパン気候変動・エネルギー担当)

満田夏花(国際環境NGO FoE Japan)

 

一般の方は、こちらからご視聴ください。

問い合わせ先:国際環境NGO FoE Japan

〒173-0037 東京都板橋区小茂根1-21-9

TEL: 03-6909-5983  / FAX: 03-6909-5986

原子力資料情報室通信とNuke Info Tokyo 原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行なっています。
毎年の総会で議決に加わっていただく正会員の方々や、活動の支援をしてくださる賛助会員の方々の会費などに支えられて私たちは活動しています。
どちらの方にも、原子力資料情報室通信(月刊)とパンフレットを発行のつどお届けしています。