Financing Disaster – How the G8 fund the Global Proliferation of Nuclear Technology
Financing Disaster – How the G8 fund the Global Proliferation of Nuclear Technology
・「日本」の章=原子力資料情報室/地球の友・ジャパン執筆
2001年発表
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G8各国の輸出信用機関は原子力技術国際移転を大きく支援― NGOがG8各国の輸出信用機関による原発輸出支援の実態についての報告書を発表 -
G8各国(カナダ・フランス・ドイツ・イタリア・日本・ロシア・イギリス・アメリカ)のNGO(非政府組織)が協力して、各国の輸出信用機関が資金面でいかに原子力技術の国際移転を促進する行為をしているかを調査した報告書、『破局への財政支援-G8各国による原子力技術国際移転への財政支出の実態』を発表した。
この報告書では、最盛期を過ぎた原子力産業の延命策を開拓するため、先進各国が輸出信用機関を通じていかに原発輸出に財政的な基盤を提供し続けているかを、政府や産業とは独立の立場を保つ各国のNGOがそれぞれ分析して報告している。7月20日から始ま ったG8ジェノバサミットでは、「輸出信用機関の環境政策の改善」や「再生可能エネルギーの推進」についても議論が行われたが、G8各国のNGOからは原子力産業の延命策としての原発輸出を大きく支援する輸出信用機関に対して非難の声が高まっている。
報告書によると、G8各国では現在も313基の原子力発電所が稼動しているが、その市場はすでに崩壊しており建設中のものは6基に過ぎない。現在世界で25基の原発が建設中であるが、そのうち14基はG8各国の輸出信用機関によって支援されている。G8各国は自国で新規原発建設が滞る中で原発輸出に力を入れており、G8各国が原子力産業全体に大きな影響力を持っていることは疑う余地はない。
日本の輸出信用機関である日本貿易保険と国際協力銀行は、公的機関であるにもかかわらずその支援案件についてほとんど情報を公開しておらず、支援案件の審査状況については支援決定後も一切公開されることはない。報告書の共著者である原子力資料情報室の西尾漠氏は「輸出信用機関の不透明な対応は、市場を失った原子力産業の輸出支援を助長している。」と話している。
【報告書を執筆した各国の団体】
カナダ----シエラクラブ・カナダSierra Club of Canada
フランス---地球の友・フランスAmis de la Terra
ドイツ----ウルゲヴァルトUrgewald
イタリア---サーチェの眼An Eye on Sace
日本-----原子力資料情報室、地球の友・ジャパン
ロシア----エコディフェンスECODEFENSE
イギリス---EU Enlargement Watch , Bridget Woodman
アメリカ---NIRS(原子力情報資料サービス)
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“Financing Disaster – How the G8 fund the Global Proliferation of Nuclear Technology”
Antony Froggatt編・150頁
[もくじ]
Executive Summary
Introduction
Nuclear Technology and the G8
The G8’s Plutonium Disposition Programme
Reform of Export Credit Agencies and Nuclear Technology
Euratom
International Financial Institutions
Canada
France
Germany
Italy
Japan
Russia
United Kingdom
United States
Annex I
Annex II
Footnotes
List of Main Abbreviations and Acronyms used in the Report