調査レポート「何も生み出さなかった10兆円 -有価証券報告書をもちいた原発のコスト検証結果-」

2011年の東京電力福島第一原発事故以降、多くの原発が運転を停止しており、その維持費は電気料金として請求されています。そこで電力各社の有価証券報告書に記載されている原子力発電費を検証しました。2011年度から2019年度の原子力発電費総額は15.37兆円、うち発電に寄与していない原発分は10.44兆円だったことがわかりました。

詳細は下記をご覧ください。

タイトル何も生み出さなかった10兆円
-有価証券報告書をもちいた原発のコスト検証結果-
概要
  • 2011年の東京電力福島第一原発事故以降、多くの原発が運転を停止している。その一方で、維持費は電気料金として請求されている。そこで電力各社の有価証券報告書から、原子力発電費を取り出し、発電に寄与していない原発のコストを検証した。
  • 2011年度から2019年度の原子力発電費は15.37兆円。うち、原発で発電した分を除くと、10.44兆円に上ることが分かった。電力消費者は、2011年度から2019年の間、何も生み出さなかった原子力の維持コストを10兆円以上負担させられていたことになる。
  • 原発が再稼働した電力会社の原発発電単価は事故前の2倍に増加している。
  • 再生可能エネルギー賦課金(FIT賦課金)の2012~2019年度総額は11兆円であり、まったく発電しなかった原発のコストはこれに匹敵する。
  • 原発依存度低減のために、廃炉に関連する費用を託送料金に転嫁する「廃炉円滑化負担金」が2020年度から導入された。原発依存度を低減するために廃炉のコストを消費者転嫁するのであれば、廃炉を推進するために少なくとも原発維持費の経過措置料金への原価算入は見直すべきだ。
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