[セラフィールド]ソープ再処理工場-配管は、すでに1月に破断!漏えいは9ヶ月前から発生

ソープ再処理工場-配管は、すでに1月に破断!漏えいは9ヶ月前から発生

■ソープ再処理工場を運転するBNG(英国・原子力グループ)が5月27日に公表した「ニュースリリース(下記参照)」によると、同工場ではすでに昨年(2004年)8月から溶液の漏えいが発生し、問題の配管は、今年1月半ばに破断していた模様だ。

■BNG公表のニュースの概要:()内はCNICの注
▽配管は、金属疲労が原因で破断した。
▽計量槽(タンク)は吊下げられた構造(可動式)で、その上部に配管が接続されている。(とBNGは説明している。計量槽の構造図等は公開されていない)。可動する計量タンクにつながれた配管は、一方は固定されているため、繰り返して力=負荷(ストレス)がかかり、疲労して破断した(と推定される)。
▽「少なくとも昨年8月から漏えいが起きていたことを示す証拠がある(亀裂が発生したと考えられる)。そして今年の1月半ばから漏えい量が増していた模様で、このとき配管が破断した」とBNGは述べている。
▽1月上旬から4月19日の事故の公表までの間に、計量タンクの設置された部屋(セル)内のサンプリング(試料検査)や(放射能量の)測定の機会が何度もあり、(漏えいを検知できたかもしれないのに)確認できなかった。
▽漏えいした使用済み燃料硝酸溶液の回収作業が始まった(模様だ)。全体の溶液の回収を終了するまでに、約4週間かかると予定されている。溶液は、セルの床からポンプで汲み上げられ、工程中のタンク(中間貯槽か?)に戻される。

■インディペンデント紙では、
▽BNGは、「事故は不適切な配管の設計がもとで起きた漏えいと考えられ、すでに2004年の8月から(漏えいの)兆候があったにもかかわらず、漏えいが起きていたことに気がつかなかった」と語った。
▽NII(原子力施設検査局)は、「(漏えい検知)モニターがどこにあるか、確認できていない。これから探さなければならない。モニターが作動していたかどうか確認できない。作動していなかったならその原因が何か明らかにする必要がある。」としてる。
▽以上のように、BNGは大事故の状況を説明している。ところが同時に「放射能はセル内に留まっており、外部には出ていない」ことばかり強調し、「ソープが安全で安定した状態にあると人々を安心させてください」とマスコミに求めている。

■関連情報
▼共同通信(5/29)
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050529-00000068-kyodo-int
▼BNG(THORPの運転組織)の5月27日の”news release”
www.britishnucleargroup.com/index.aspx?page=28
▼「independent」紙関連記事
news.independent.co.uk/uk/environment/story.jsp?story=642358
news.independent.co.uk/uk/environment/story.jsp?story=642357