国際的に連帯してプルトニウム抽出延期を求めるアピール(六ヶ所も、ソープも、ラ・アーグもいらない!止めよう再処理国際交流集会)

国際的に連帯してプルトニウム抽出延期を求めるアピール

2005年11月18日
止めよう再処理!国際連帯集会

 日本原燃株式会社が青森県六ヶ所村の再処理工場において実施しようとしている「アクティブ試験」は、使用済み核燃料から核兵器に転用可能なプルトニウムを抽出するものだ。

 使用済み核燃料400トンを用いた試験が実施されると長崎型原爆の500発分に相当する約4トンのプルトニウムが取り出されることになる。日本はすでに約43トンのプルトニウムを保有しており、利用のめども立たないまま、さらにプルトニウムを備蓄すれば、核拡散の危険を増大させるものとの国際的批判は免れない。

 非核保有国として初めての再処理工場本格稼動は、東北アジア地域の安全を阻害し、新たに大規模な核拡散時代への扉を日本が開けてしまうという憂慮が国際的に提起されている。

 先日ノーベル平和賞を受賞した国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長は、5月のNPT再検討会議でウラン濃縮と再処理のモラトリアムや規制の強化の必要性を訴えた。5月5日には、アメリカのNGO「憂慮する科学者同盟(UCS)」が、日本に対して六ヶ所再処理工場の稼動の無期限延期を求める要請文を発表した。要請文には、4人のノーベル賞受賞者やウイリアム・ペリー元国防長官を含む米国の専門家ら27人が署名。5月24日には、世界各国の平和団体の代表者など百数十人が署名した同様の要請書が発表された。

 韓国では、9月12日、参与連帯など6団体が、六ヶ所再処理工場の稼働は朝鮮半島の非核化の障害になるとの声明を発表している。

 私たちは、これらの国際的な憂慮を共有し、これまで被爆国として核兵器の廃絶を求めてきた日本がこれからもその立場を守り、核兵器転用可能なプルトニウムを過剰に保有することの無いように訴える。

 私たちは、再処理計画が核廃絶に与える影響についての議論を深め、核拡散防止の観点から国際的に連帯し、また全国各地の自治体から意見書提出などの働きかけを通じて、日本原燃株式会社の六ヶ所再処理工場における使用済み核燃料から核兵器に転用可能なプルトニウムを抽出するアクティブ試験を延期するよう求めていく。

2005年11月18日
止めよう再処理2005共同行動
原水爆禁止日本国民会議
原子力資料情報室
グリーンピース・ジャパン
止めよう再処理!青森県実行委員会