川内1号炉で蒸気発生器細管の破損

川内1号炉で蒸気発生器細管の破損

 九州電力は1月13日に、定期検査中の川内1号炉(加圧水型炉、89万キロワット)の蒸気発生器で、9804本(施栓したものを除く)の伝熱用細管の渦電流探傷検査を行なったところ、13本に損傷のあることがわかった、と発表した。

 細管はインコネルTT600製で、応力腐食割れによるとみられるひび割れがみつかったのは高温側の管板拡管部である。今回ひび割れがみつかった細管には、すべて栓をして使えなくする。これで、川内1号炉の蒸気発生器の施栓細管の数は355本で、全体の3.5%になった。

 この事故の公表前の1月10日、九州電力は川内1号炉の蒸気発生器の交換、川内1・2号炉の原子炉容器上ぶたの交換、使用済み燃料貯蔵設備の増強、高燃焼度燃料の使用などに関する事前了解を、鹿児島県と薩摩川内市から得たことを発表している。

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