「どうする?原発のごみ全国交流集会」参加の呼びかけ
※集会の最新情報を更新しました。原子力資料情報室通信の内容とは一部異なります。
2023年2月10日、政府はGX実現に向けた基本方針を閣議決定しました。原発のリプレース、次世代炉の建設、老朽原発の運転期間延長など福島原発事故を忘れ去ったかのような原発回帰政策を打ち出しました。このような動きの陰に隠れてしまいましたが、同日開催された最終処分関係閣僚会議で「特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針(案)」が公表されました。この改定案では「国は、政府一丸となって、かつ、政府の責任で、最終処分に向けて取り組んでいく」と勇ましい文言が加わりました。
事実、関係府省庁が連携した体制の構築、国・NUMO(原子力発電環境整備機構)・電力会社の合同チームによる地方公共団体への全国行脚、国と関係自治体との協議の場の新設、関心地域への国からの段階的な申し入れなど新しい取り組みが、改定案に盛り込まれました。経産省とNUMO中心の推進体制から横の連携を強化し、より積極的な介入によって、複数の地域で文献調査の実施を目指そうとしています。
この調査拡大と加速化の動きに対して、私たち市民社会は危機意識を共有できているだろうか?国が試みるような横の連携に対して、強力な連帯による社会運動を作る準備はできているだろうか?北海道寿都町で起こった地域社会の分断を他の地域にも飛び火させかねない国の新しい取り組みをはね返すだけの共同戦略を築いているだろうか?正直、心もとないというのが現状だと思います。
そこで原子力資料情報室、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)、北海道平和運動フォーラムの3団体が呼びかけ団体となり「どうする?原発のごみ全国交流集会」の開催を決定しました。日時は2023年5月27日~28日の2日間で、場所は北海道札幌市の、北海道自治労会館、かでる2・7、共済ホールの3カ所で行います。プログラムは鋭意企画中ですが、現在までに決まった内容を紹介します。
27日は、最終処分政策の現況を概括する基調報告のあと、分散会に分かれます。分散会は、①文献調査の次に進ませないために、②新たな候補地探しを許さない、③高レベル処分法の抜本的見直しを、④一から知ろう核ごみ処分の問題点、の4つです。①は文献調査終了時期を迎えた寿都、神恵内への連帯のアイデアを共有し、「対話の場」への批判的総括を行います。②は他地域での文献調査応募を阻止できるような運動論や戦略を議論します。③は法・制度・公論形成などの観点から、最終処分政策のあり方を根本から検証します。④はまだ核ごみ問題をよく知らない人のための入門編です。
28日には「我々の世代の責任とは 処分地選定加速化に抗して」と題したパネルディスカッションを通して、これ以上原発のごみを生み出さないための私たちの責任について語り合います。29日には寿都町へのフィールドワークを予定しています。
それでは5月27・28日に札幌で皆さんとお会いできることを心からお待ちしております。
※集会申し込み用紙及びスケジュールはこちら
※29日の寿都へのフィールドワーク
コース 8:00札幌市内~寿都町(現地交流・地層見学・解説付き)~札幌駅16:30(予定)
集合場所は受付時にお知らせします。/帰着については、交通事情により変わる場合があります。
参加費 12,000円(弁当付き)。当日支払い。申し込みは申し込み用紙にてお願いします。
■参加方法:1,000円(フィールドワークツアー料金除く。申し込み用紙にて事前申し込み必要) ■集会賛同:集会への賛同を募集し、お名前を集会資料に記載します。 団体一口3,000円、個人一口1,000円 (複数口のご賛同を歓迎します) ご送金先: 郵便振替口座 00100-8-663541 フォーラム平和・人権・環境 ■その他 ※札幌市内の宿泊は各自で手配してください。 原水禁ホームページ gensuikin.peace-forum.com/ 電話番号 03-5289-8224 |
(高野 聡)