2023/07/20  ~ 2023/07/28

NPA講座「システムチェンジのための脱原発・気候正義講座 ④」

当室の高野聡がコーディネーターを務めるNPA講座「福島からみたポストコロナ時代Part10 – システムチェンジのための脱原発・気候正義講座 ④」が7月20日から開講します。6回シリーズです。開催日は7/20、8/3、8/17、8/24、9/14、9/28です。時間は木曜の午後7時~午後9時です。ズームを使用したオンライン講座です。高野が独自にセレクションした講師陣による講座となります。ぜひご応募ください。

 

〇申し込み

・コース受講:9000円

apply.npa-asia.net/items/74996914

・単発受講:2000円

apply.npa-asia.net/categories/2813805

〇受講に関する問い合わせ

当室ではなく、新時代ピースアカデミー(info@npa-asia.net)の方までお願いします。

〇コース概要

脱原発と気候危機克服は並行して進めるべきです。なぜならこの二つは、単なるエネルギー問題だけではなく、既存の権力の支配関係、価値観、システム全般をめぐる変革の闘いだからです。「システム転チェンジ」が世界で叫ばれる理由もそこにあります。この講座では脱原発運動と気候正義運動を深く学び、現行システムを根こそぎ変えるための抵抗への想像力を広げることを目指します。日韓の脱原発・気候正義連帯のために、韓国の社会運動家を招いた講演も行います。

〇開催方法

オンライン開催(ズーム)・定員50名

〇プログラム内容

◆第1回 原発事故汚染水問題をもう一度深掘り 海に流してはダメな理由を総解説

開催日:2023年7月20日(木)19:00-21:00 
講師:伴英幸(原子力資料情報室)
概要:政府は福島第一原発事故によって生じた放射能汚染水を今年の夏か秋に海洋放出すると予想されます。問題点はどこ?代替案はある?補償すれば済む?健康影響は?IAEAの報告書は信頼できる?次々浮かび上がる疑問に原子力資料情報室の伴英幸さんが丁寧に解説し、質問に答えます。

◆第2回 福島イノベーションコーストの闇 被災地復興の陰で何が起きているのか?

開催日:2023年8月3日(木)19:00-21:00 
講師:和田央子(イノベーション・コースト構想を監視する会)
概要:ロボット、ドローン、航空宇宙…原発事故で被災した浜通りの産業を復興させるために始まった「福島イノベーション・コースト構想」。産業競争力を牽引し、復興に役立つ人材を育成するという「福島国際研究教育機構」。これらの事業は、本当に事故からの復興再生の希望となるのでしょうか?華々しいイメージの裏に隠された実態を丹念に取材してきた和田央子さんのお話を聞きます。

◆第3回 福島原発事故を記憶するということ 事故の記憶はどう継承されているのか、すべきなのか

開催日:2023年8月17日(木)19:00-21:00 
講師:後藤忍(福島大学教授)
概要:東日本大震災・原子力災害伝承館やとみおかアーカイブ・ミュージアムなど近年、原発事故を記憶する公的な施設の設立が相次いでいる。一方、民間でも独自に事故の記憶を語り継ぐプロジェクトが発足している。事故の記憶をめぐる様々な視点が錯綜する中、記憶を継承する上で大切なこととは何だろうか?チェルノブイリ原発事故との比較検証をしてきた福島大学の後藤忍教授からお話を聞きます。

◆第4回 倫理的観点から見た核のごみ問題 政府が言ってる現世代の責任って正しいの?

開催日:2023年8月24日(木)19:00-21:00
講師:寺本剛(中央大学教授)
概要:日本政府は、原発を使ってきた現世代の責任として将来世代に負担を先送りしないように核ごみの最終処分場を探さないといけないと言っています。政府が言う現世代の責任を、果たして額面通り受け取っていいのでしょうか?倫理的観点からきちんと分析すれば、多様な責任のあり方が浮かび上がると思います。哲学が専門の中央大学・寺本剛教授と、核ごみをめぐる本当の責任の取り方について考えます。

◆第5回 もっと韓国の脱原発運動を盛り上げたい! 韓国の若手脱原発アクティビストの想い

開催日:2023年9月14日(木)19:00-21:00
講師:コン・ヘウォン(脱原発アクティビスト)
概要:2017年の原発政策に関する公論化政策の影響で韓国の脱原発運動は停滞、尹錫悦政権では再び原発推進のドライブがかかっています。最近韓国では、気候正義運動が盛り上がりを見せる一方、脱原発運動はマイナーな社会運動になりつつあるのが現実です。低迷する韓国の脱原発運動を何とか立て直そうと奮闘するコン・ヘウォンさんは、現在最も熱心な脱原発アクティビストの1人。彼女の話を聞きながら、日韓脱原発連帯の道を探ります。

◆第6回 再エネ100%は日本でもできる! 公正な移行と気候正義を実現するシナリオの中身

開催日:2023年9月28日(木)19:00-21:000
講師:明日香壽川(東北大学教授)
概要:最近日本でも2050年までに再エネ100%が実現できるという報告書が相次いで発表されています。エネルギー転換で大切なのは、地域や労働者への悪影響を抑える公正な移行と不平等を解消する気候正義です。グリーンウォッシュまみれの政府の政策とは異なった、気候正義に基づく再エネ100%シナリオとは?直接作成に携わった東北大学の明日香壽川教授から、その具体的中身を聞きます。

 

 

 

原子力資料情報室通信とNuke Info Tokyo 原子力資料情報室は、原子力に依存しない社会の実現をめざしてつくられた非営利の調査研究機関です。産業界とは独立した立場から、原子力に関する各種資料の収集や調査研究などを行なっています。
毎年の総会で議決に加わっていただく正会員の方々や、活動の支援をしてくださる賛助会員の方々の会費などに支えられて私たちは活動しています。
どちらの方にも、原子力資料情報室通信(月刊)とパンフレットを発行のつどお届けしています。