『原子力資料情報室通信』394号(2007.4.1)短信
『原子力資料情報室通信』394号(2007.4.1)短信
※情報は執筆時点のものです
■六ヶ所再処理工場プルトニウム二重装荷事故
3月11日11時13分頃、試験中の六ヶ所再処理工場で、プルトニウムの二重装荷事故が発生した。幸い個体と溶液の二重装荷だったので、臨界には至っていない。事故はウラン溶液とプルトニウム溶液を混合し、電子レンジの原理を使って硝酸を飛ばす脱硝装置で発生した。
全自動モードで脱硝中に温度高警報が発報、その後半自動モードで運転を再開したが、脱硝の終了した脱硝体の入った皿は運転員のミスのためそれ以降の工程に送られなかった。この皿を別の運転員が確認をせずに装置内にセットし全自動モードで作業を開始。脱硝体が乗ったままの皿に2バッチめのウラン・プルトニウム混合溶液が追加され、脱硝が開始されたところで発見された。
この二重の人為ミスに対して日本原燃は、制御ロジックの改良、運転手順書を変更をするとしているが、人間の確認作業に頼っている構造は基本的に変わっていない。詳細は下記参照。
www.jnfl.co.jp/daily-stat/topics/070312-recycle-b01.html