資料 日本のプルトニウム在庫データ(2023年末)
『原子力資料情報室通信』第604号(2024/10/1)より
原子力委員会は22年末のプルトニウム管理データから、施設ごと工程ごとに細かく表記していたそれまでの表記方法を大きく変えた。現在は日本原燃と日本原子力研究開発機構を合わせた上、工程も区分に合わせて表記している。今はほとんど動きがないが、六ヶ所再処理工場の竣工やプルサーマルが各原発で進めば、不透明感がいっそう高まる。23年は高浜3号炉で631kgのプルトニウムが消費された(MOX燃料16体)。23年6月12日、電気事業連合会は関西電の使用済MOX燃料約10トンと使用済燃料約190トンを2020年代後半に仏国に搬出し、再処理する計画を発表した。また、九州電・四国電が仏国に保有するプルトニウム在庫が払底しているため、仏国にある他社のプルトニウム(核分裂性プルトニウム量で1.7トン、内訳は東北電0.1トン、東京電1.0トン、中部電0.4トン、北陸電0.0トン、日本原電0.2トン)と、英国にあるプルトニウム(核分裂性プルトニウム量で四国電0.7トン、九州電1.0トン)を交換し、両社がMOX燃料として利用する計画も発表している(2024年 2月16日)。
(松久保 肇)