「どうする?原発のごみ全国交流集会」提言&集会アピール

5月27‐28日に原子力資料情報室、原水爆禁止日本国民会議、北海道平和フォーラム主催で「どうする?原発のごみ全国交流集会」を北海道札幌市で開催しました。延べ人数で600人が参加し、成功裏に集会は終了しました。この集会では、高レベル放射性廃棄物に関する現行の法・政策体系からの抜本的な転換を促す提言案を発表し、参加者一同で採択されました。同様に集会アピールも採択されました。その内容を公開します。

〇高レベル放射性廃棄物に関する提言の内容はこちら(分量が多いので、資料のダウンロードをお願いします。)

〇集会アピールは以下の通りです。(資料のダウンロードはこちら

 

集会アピール


 岸田政権は、原子力基本法に原子力の活用を国の責務と明文化し、老朽原発の運転を 60 年を超えて可能にする法改悪を強行しました。福島原発事故の教訓をないがしろにして、斜陽産業化しつつある原子力に回帰することは、再生可能エネルギーの普及を阻害し、世界の潮流から日本が大きく取り残される結果を招くだけです。
 原発回帰の条件整備として進められている原発のごみ対策も、問題だらけです。処分の実施主体「原子力発電環境整備機構」(以下「NUMO」)が文献調査を進めてきた北海道寿都町と神恵内村では、地域の分断が進みました。国は、最終処分法に基づく基本方針を改悪し、100 以上の市町村への説得行脚、関心を有する首長との協議の場の新設、経済団体や議会など地元関係者へ様々なレベルでの段階的な申し入れなどを行うとしています。第3、第4の調査地点をめぐる動きはこれから本格化すると危惧されます。
 混乱の原因は、高レベル放射性廃棄物をどうすればよいかという合意形成の議論を進めるのではなく、文献調査は処分場誘致に直結しないとして、交付金という金の力で、とりあえず調査を受け入れさせようとする国や NUMO の姿勢にあります。文献調査は処分場立地のための調査であり、仮に知事等の反対によって次の段階に進まなくても、文献調査結果という成果は残るのです。
 私たちは全国から札幌の地に集い、現状の政策方針と技術では危険な高レベル放射性廃棄物を地下に埋め捨てにする地層処分を日本で行うことはできないと再確認しました。国の政策の転換を求めて、今後もさらに議論を深めるため、提言も公表しました。公募の対象である全国すべての市町村に対し、募集に応じないよう改めてアピールします。
 皆様に呼びかけます。危険な放射能汚染を引き起こす高レベル放射性廃棄物の地層処分を許さない闘いに取り組みましょう。北海道寿都町と神恵内村の調査が次の段階に進むことがないよう力を尽くしましょう。市町村や商工会などに国や NUMO のアプローチがないか、関心を払いましょう。そして、処分できない高レベル放射性廃棄物を産み出す原子力発電を一刻も早く止めて、原子力政策を根本から見直すことをともに求めていきましょう。


2023 年5月 28 日
どうする?原発のごみ全国交流集会参加者一同

 

 

 

 

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