最終処分地選定に応募した東洋町のその後の動き

最終処分地選定に応募した東洋町のその後の動き
 
 田嶋裕起東洋町長から再度の応募を受けた原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査を開始できるように経済産業省へ事業計画変更の認可を申請する方針と伝えられています。
これに対して、2月6日に橋本大二郎高知県知事と飯泉嘉門徳島県知事がNUMOと資源エネルギー庁を訪れ、東洋町での調査を実施しないように要請しました。報道によれば橋本知事は「県や町民が反対していてもカネで解決するのが国の原子力政策でよいのか」と強く反対を主張しました。
 東洋町では、その後、2月9日に臨時町議会が開催されて、「東洋町を考える会」が取り組んだ応募反対の請願が採択されました。請願は町内2193名、町外17390名の署名て提出されたものです。同時に提出されていた賛成請願(署名200名)は不採択となりました。
 また、この臨時議会で、「議会や住民の意思を無視して処分施設候補地に応募した」ことを理由に田嶋町長に対する辞職勧告決議案も賛成多数で可決されました。町長はなお辞職の考えはないと報道されています。
 2月13日になると、地元住民を中心に隣接住民らが加わって候補地応募撤回を訴えた決起大会が開催されました。さらに、同日、東洋町に隣接する室戸市の小松幹侍市長と北川村の大寺正芳村長が橋本知事を訪ね、今後とも施設誘致に反対するように協力要請をしました。両市村や奈半利村、田野町および徳島県側の海陽町、牟岐町、美波町などの市町村議会はそれぞれ誘致反対を決議しています。高知新聞によれば、対応した橋本知事は「風評被害の可能性もある。早く決着させるべきだ」「東洋町も含め、粘り強く地域の声を上げてほしい」と応じました。誘致反対の運動の輪は広がっています。