2019/09/11

9/11 政府交渉:福島原発事故の責任を認め生涯の補償を!-復興拠点除染の被ばく、「ICRPのPub.109,111更新」関連でも追及-

 日本政府は「原子力推進を前提とした放射線防護」の立場に立ち、100mSv以下の被ばくの健康影響を切り捨てています。政府は避難指示を年20mSv以上の地域に限定し被害者の大部分を放置しました。また、年20mSv基準の帰還政策を進め、帰還住民に被ばくを容認させています。

 交渉では、国の責任、生涯にわたる補償を追及します。被爆者援護法の原爆症認定では1mSv以上の場合の癌・白血病は積極認定されています。福島原発事故被ばくについても日本政府独自の補償を検討するよう求めます。健康保険の特例措置の継続・医療費無料化を要求します。

 政府は「復興再生特別拠点」の除染や家屋解体を進めています。わずか3か月で4.7mSvも被ばくするなど、除染作業の被ばくの実態が明らかになってきており、交渉で追及します。

 国際放射線防護委員会は福島事故の教訓をもとに出版物109番(緊急時被ばく)と出版物111番(長期汚染地域住民の被ばく)の更新作業中で、事故後の長期汚染状況での参考レベルを年1~20mSvから年10mSv以下に変更しています。政府はこれまで年20mSv基準で避難指示を解除し、今後復興拠点についても年20mSv基準としています。ICRP更新案の問題点を指摘し政府がどのように受け止めるのか質します。

 前回6月12日の政府交渉で原子力規制庁も認めたように、「公衆の被ばくに関する限度は、実効線量については年1mSv、<途中省略>とし、これを規制体系の中で担保することが適当である。」とした放射線審議会の「ICRP1990年勧告の国内制度等への取入れについて意見具申(1988年6月)」があり、それを踏まえて公衆の被ばく限度年1mSvを担保するために「線量告示」が作成されています。しかし、環境省は「統一的な基礎資料」で公衆の被ばく限度について、「線量限度の規定はない(事業所境界の線量限度、排気排水の基準は1mSv/年を基に設定している)」と紹介しており、環境省に書き直しを求めます。

 福島県の甲状腺検査に係る医療費は「甲状腺検査サポート事業」として19歳以上でも無料化されています。しかし、請求した場合のみ窓口負担が清算されるという仕組みであり、また今後生涯無料とまでは決まっていません。窓口負担の解消、手続きの簡素化、生涯無料化、甲状腺検査に係る健康手帳交付を求めます。

 

会 場: 参議院議員会館B107

10:45頃からロビーにて通行証配布

タイムテーブル

11:00~12:00 環境省 ・・・ 帰還困難区域の除染作業被ばく

           厚生労働省 ・・・ 廃炉・除染の労働条件関係違反、過労死

12:30~12:55 打ち合わせ
13:00~14:00 原子力災害対策本部 ・・・ 福島原発事故の国の責任と生涯の補償
                  〃 ・・・ 避難に係る住民被ばくの責任
                  〃 ・・・ 年20mSv基準の帰還政策撤回
            原災本部、原子力規制庁 ・・・ ICRPのPub.109、Pub.111改定の問題点


14:20~14:50 厚生労働省 ・・・ 健康保険の特例措置・医療費無料化の長期継続
14:50~15:20 厚生労働省、環境省 ・・・ 福島事故の住民被ばく
15:20~15:50 環境省 ・・・ 統一的な基礎資料(公衆の被ばく限度)訂正を
               ・・・ 甲状腺検査に係る課題
16:00~16:30 交渉まとめと意見交流


主 催: 脱原発福島県民会議、双葉地方原発反対同盟、原水爆禁止日本国民会議、原子力資料情報室、全国被爆2世団体連絡協議会、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだ!ヒロシマ市民の会、チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西、ヒバク反対キャンペーン

連絡先:
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